つちやみきコラム
18 12 21 Fri

Vol.13 「タコの心身問題」

 

今日の題名、私が最近で一番、面白かった本の題名です。(みすず書房・ピーターゴドフリー=スミス)

 

皆さん、タコの姿を想い起こしてください。あ、鮨じゃなくて、動いているやつね。

頭から直接、足が出ているやつ。これは頭足類といって、脊椎動物とは、身体の仕組みがだいぶ異なります。

 

でも、この本で最も面白いのは「心」にもふれていることです。

 

「タコの心身問題」は邦題で、元の本の題名は「OTHER MINDS: The Octopus, The Sea, and The Deep Origins of Consciousness」

「心」「意識」「知性」ってところなのですが、難しいですね。

だって、心は単純に脳の働きと言うことも出来ますし、いやいやそんな簡単なもんじゃない、心は胸の奥にある、っていう人もいますよね。キムタクは胸をトントン叩いていますよね。

 

あなたの心はどこにありますか?

 

本の要約は避けますが、タコは脳(頭)、もっと言うとマインド(心)が無くても足を動かすことが出来る、基本的動作は余裕で出来るそうです。これって、脳が無くても足は動くという解釈も出来ますが、私が推察したことは「タコは頭だけが脳ではなく、身体全体が脳の機能を持っているんだ」ということ。もっと言うと、全てが身体であり、心であると。

 

それを考えて少し震えました。

西野カナくらい、タコに会いたくて震えました。

 

タコは足が動くことをいちいち脳から指令出さなくてもいいし、脳はそれぞれの動きを把握していないのです。身体全体が脳みたいなものですから。

 

それに比べて、私たちは脳がなければなんにも出来ません。さらに、それを伝達する神経や関連する物質などうまく機能していく必要があります。

「おおざっぱな動きは、基本料金に含まれますが、複雑な動きはオプションになります。」って生まれた時言われたでしょ。

 

 

だから、私たちは勉強をしたり、トレーニングをしたり、楽器を練習したりするのです。タコ様のようにはいかないのです。

 

脳ってね、疲れている人も多いのです。脳を使わないと思っている人でも、先に述べたように脳は絶対使っています。

身体を休めるのはわかっている人でも、脳も休めることをしない人が多くいます。時には、目からの情報を制限して、考えすぎるのも辞めて、ね。

 

イライラしやすい人も、ウツウツしやすい人も、あなたを疲れさせているのは「「脳」かもしれません。だって誰かが「悲観は“ムード”で思い込み」って言っていましたよ。

悲観ムード出してないで、何も考えずにとっとと寝ましょう。