つちやみきコラム
19 12 13 Fri

Vol.38「心は病んでもいいのだ」

心が病むというと、ドキッとする人もいるかもしれません。しかし、身体と心(精神)の病気はある一定の仕組みで起こることからすると、身体の病気とあまり変わらないと私はとらえています。病気となる入口が、感情的な部分を要するからでしょうか。なんとなく、心の病気は特別なレッテル的なものを張る人も少なくありません。しかし、私が両方の相談を受けるにあたっては、同じようなこころもちでとらえます。どちらも重大な病気の可能性があれば、迷いなく検査をすすめますし、薬などの処方が必要なのも同じです。

 

 

最近、面白い本を読みました。物理的にみた生細胞について書かれた本です。(「生命とはなにか」Erwin Schrodinger)

そこに、自分が普段から感じていたことが書かれていたので感激し、昼ごはんを2回食べたくらいです。

 

 

「われわれが思考とよぶところのものは(1)それ自身秩序正しいものであること(2)或る一定度の秩序正しさを具えた知覚あるいは経験のみを対象とし、そのような素材のみに適用されること、であります。」

 

こんなことが書かれていました。様々な相談を受けていても同じことを感じます。

 

 

人は、細胞から出来ていて、その細胞の構造で様々な機能が成り立っています。身体には一定のシステムが備わり、法則的に動いて人間が成り立つということです。それは、例えば、想像だけで不安になるシステム、一度起こったことがまた起こるという恐怖を感じるシステムなど…これらは、全て自分の心が全く新しい負の感情を起こしていることではなく、一定の人間のシステムに乗ってしていることとも言えます。だから、似たような症例、似たような身体反応が起こります。

 

恋愛においてすら、秩序正しい心身反応が起こっています。そもそも私たちは種の保存のために恋愛をし、性行為を行います。性行為にも「気持ちがいい」という快楽を起こすということも人間の一つのシステムで、決して感情だけでは生まれません。(感情がいらないと言っているわけではありません)

 

 

「土屋、お前には感情がないのか。ロボットなのか。夢がない。」

と思う人もいるかもしれません。しかし、人間の心身はの一定法則に従って働きを営んでいるということは事実なのです。

 

 

何が言いたいかというと、あなたが今、死にたいほど苦しいこと、心が元気ないということは一定の時期に誰にでも起こり得るということです。(起こらないシステムを積んでいる人もいます)だから、絶望を覚える必要もなく、ましてや自ら死ぬ必要もありません。一定の流れがある以上、正しい対処をすれば違う道が選べると言うこと。

 

そして、個人的には物理学では説明できない様々な未知の出来事が自分に起こり得るということは否定しません。だって、動物には進化というシステムもありますからね。

 

年末にいくつか言えることは、身体を冷やさないこと、年末ジャンボは中々当たらないということ、鍋物は痩せにくいからダイエッターは気をつけろということ。出来るだけ、心も身体もいいシステムを機能させていきましょうね。