つちやみきコラム
19 05 17 Fri

Vol.23「忙しすぎるあなたへ」

私は忙しくありません。やらなくてはいけないことはたくさんありますが、それは休む暇がないのとは少し違います。

カウンセリングして、パソコンに向かう時間も多く、講演も多いという生活が年中続いていたら休まなければ、心身が壊れてしまいます。だから、私はしっかり休んでいます。

 

手を抜くことも多いですし、他人にお任せすることも多いです。実際、地方の仕事が多いときには京都のg-zoneにはほとんど行きません。他のスタッフに頼ればいいと思っています。

 

カウンセラーをしてから十数年、忙しすぎて心身を壊す方の相談が後を絶えません。そんな人の特徴は、忙しい(でも予定が何もないと不安)、人に頼ったら悪いと思う、私がやらなきゃ誰がやる、などなど。本当は、少し休んだところで誰もなんとも思いませんし(思われるとしたら、日ごろのあなたの行動の仕方が悪いのでしょう)、人に頼ることで頼まれた方が憎んでくるかと言ったらそうでもないですし、あなたがやらなくても地球は回るのです。みゆき様も言っていたじゃないですか。まわる、まわるよ、地球は回る。

 

何故このような人が増えたかというと、日本特有の“長い時間働いている人が正義”“肉体を長い時間使う人がすごく大変”という文化が日本にはあるからです。

結果だけをみることをよしとしない文化です。でも、そうではありません。

 

結果につなげるために勉強をする、人と関わる、家族のために時間を使う、身体を休める…私にはすべて同じです。どちらがいい、悪いではなく「同じ」なのです。その結果、人によって差が出来るのは能力の差かやることが合っていないか、です。

 

ぎゅっと握りしめている手のひらをパッと開いてみてください。そう力を抜くのです。

 

例えば、立ったままゆっくり身体を揺らしてみると、意外と気持ちよく揺れることは難しいことがわかります。心も同じです。物事が決まらないときや、揺れている状態は落ち着かないですよね。力を抜くのは難しいのです。でも身体も心も力を抜いて揺れてみないと本当に安定する場所を見つけられないのです。

 

力が入っているときに身体は無意識に反応しています。呼吸は浅く短く、背骨は動きが悪く、口は渇いていきます。口が渇くと喉を守ろうとして肩に力が入ります。そこを皮切りに、自律神経は傾きをゆるめなくなっていきます。

ああ、苦しい、疲れる、この世はしんどい…となっていきます。これは、自然な心身反応なのです。

 

こんなことお前が偉そうに言うな…と思う方もいるかもしれません。でも、人に言われなくてはわからないこともたくさんあります。身体に関しても、人に触れられて初めてわかる自分の身体の感覚もあります。(だから時には施術を受けるといいです。)そして、そこから自分は日常でどのように心身を大切に出来るのか考えていけばいいのです。

こんなことを書いている私だって、毎日、家族にご飯を作り、虫を観察して、洗濯して、虫を観察して、と淡々と過ごしています。日常は素晴らしくて、くだらない毎日の繰り返し。

今の自分がすべきことを確実に。あせるな、あせるな。